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しがない新人声優があれやこれや書くブログ

SMAP解散から見る日本の芸能界(3分程の記事です。)

みなさんこんにちは。

 

リオ五輪天皇陛下のお言葉、終戦記念日など、様々なニュースがありましたね。

その最中、日本のみならず世界に衝撃を与えたSMAP解散。

この解散騒動を、片足だけ芸能界に踏み入れたことがある者として考察していこうと思います。

 

 

情報公開の時期

先程もお話ししたように、リオ五輪天皇陛下のお言葉、終戦記念日など、一面記事を飾るようなニュースが数多くある時に出された解散報道。

これは明らかに考えられた時期。

この現代社会、情報の速さはとんでもないスピードで、一般的な人間の記憶力をはるかに超えています。あえて衝撃を和らげるために時期をみて情報を出していますね。

 

事務所と所属アーティストの関係

これまで少し言及していた事務所の話。事務所に所属すると良いことは、仕事を斡旋してくれる、という点です。自分だけでは出会えない方、企業から仕事をもらうことができる。

また、スケジュール調整も事務所がしてくれます。さらに言えばギャランティの部分も交渉してくれます。知り合いだからと値切られるようなことは滅多にないということですね。

 

しかし、悪い点もあります。

仕事に関わるほとんどの決定権を事務所が持っている。事務所でお世話になっている人から仕事が来た場合、ここまでに入っていたスケジュールをキャンセルされるかもしれない。ギャランティもない可能性も。

また、売り出し方の方向性も自分の理想とかけ離れている場合もあります。自分はモデルがやりたかったのにアイドル売りをされてしまった。歌がやりたかったのにモデルをさせられている…。

さらに、ギャラからは紹介手数料として何割か引かれます。有名なのはよしもと興業ですね。芸人さんがバラエティで面白くグチっているのはよく聞かれるでしょう。

 

今回の解散騒動を読み取る前に…

そういった事務所と所属アーティストの関係性がモロに出たのが今回の一連の騒動。

これまでSMAPジャニーズ事務所で仕事をもらい、実績を上げてきました。

もっと明確に言えば、ジャニーズ事務所の担当マネージャーから仕事をもらい、実績を上げてきました。

つまり、デビューはジャニーさんのおかげですが、仕事は売り込んでくれたマネージャーさんのおかげである、というわけです。

 

そうなると考えるのは事務所の退所です。

口を出してくる上の人間がいるのといないのとでは、仕事の幅も、ギャランティも、後輩に仕事を取られる心配もありません。

マネージャーさんと一緒に事務所を去り、新たな個人事務所を作る。

これはかなり常習的にあることで、様々な人がやってきています。仕事をえる、という点で言えば、マネージャーさんの手腕も大きく関わってくること。事務所にいれば、この人はこういった仕事をたくさん取ってこれる、あの人は全然取ってこれない。といった噂を多々聞きます。

ま、そんなことを言うのなら役者自身で仕事を取ってくれば良いじゃん、と思ってしまいますがね。

 

さて、1月のジャニーズ事務所退所問題では、木村拓哉氏だけが残留を言ったために、独立ができませんでした。

この時点で5人とマネージャーさんとで話し合いも、意見のすり合わせも既にしていた筈ですが、まさかの分裂。それが外面にも見えてしまった形になりました。

 

芸能界というのは、信頼や人情をよく言います。

事務所に対する信頼があるから仕事ができる。逆に所属アーティストに信頼があるから仕事を頼める。原石の才能を事務所が見出し、それなりのお金をかけたから今の地位がある。恩を返すために仕事をする。

 

木村拓哉氏はジャニーさんに。それ以外の4人は苦楽を共にしたマネージャーさんに。

そこの擦り合わせかなと思います。

そこがあってからの今回の解散騒動ですよね。

 

解散騒動の裏側では…

とうとう解散騒動ですが、1月には事態の沈静化のために一度はジャニーズ事務所に残り、SMAPも解散しないとした5人。

しかし、最悪に近い形で意見の相違が露見した溝は埋まらなかったのでしょう。

 

5人はそれぞれ1人でやっている仕事も多々あります。

解散をしたとしても、芸能界を干される心配は無いように思います。それぞれが地位を確立していますよね。

そして、後々は独立という道も見据えているのでは無いでしょうか。

 

どうなるにせよ、今回のSMAPの騒動というのは、事務所というシステムの闇の部分を見せたように思います。事務所と所属アーティストが対等の立場にいて、お互いがWinWinの関係でつながりを持ち、のびのびと仕事ができるようになる日が来ると良いなと、こっそりと思っています。